ロックフォールとナポレオンは、なんとか確保できて、コンフィチュールと蜂蜜をかけて食べた。
最高ですね。
だから、熟成の成功したエポワスは、熟成庫に入れて死守している。
セコいな・・・
と云う事で、エポワスについて、ウンチクを少し。
ベルトー社のエポワス。 |
19世紀の美食家、ブリヤ−サヴァランをして、「チーズの王様」と言わしめた、エポワス。
起源は、16世紀にまでさかのぼると言われている。
始めは、ウォッシュタイプのご多分に漏れず、修道院チーズだったらしい。
それが、農民に受け継がれたが、彼らは作り方を自分たちで改良していったのである。
初めて文献に出てくるのは、1775年。
1914年頃まで、多くの文献で賞賛され、作り方もこの間に確定したと言われている。
1914年から1956年頃にかけて、2度の大戦と農家製のチーズの衰退によって、エポワスも衰退時期に入る。
1950年には、たった2軒の農家が作っていただけだった。
1956年にベルトー社がエポワスの生産を始め、以降、何人かの生産者が、チーズをよみがえらせて今日に至るのである。
2012年では、1296トンを生産し、その約30%が輸出されている。
主な輸出国は、ヨーロッパ各国、カナダ、アメリカである。
現在、作り手はレティエが3軒、農家が1軒である。
エポワスのサイトのURLをのせておこう。
http://www.fromage-epoisses.com
作り方を見ていると、マール・ド・ブルゴーニュで表面を拭うのは、1953年の資料に出てくる。それ以前は、塩水だったり、マール・ド・ブルゴーニュだったりするようだ。
ラクティックのチーズは熟成、と云うより、うまく熟成させるための製造が難しいのだが、うまく熟成させると、至極柔らかくなって、美味なのである。
パリのチーズ屋さんで働いていた時に、エポワスは箱に入っていなかった。
ベルトー社のものだったが、下に紙が敷いてあるだけの、裸ん坊。
それを熟成してから、ラップして売っていたが、いつも柔らかいわけではない。
日本で働いていたときの知識で、エポワスは、柔らかくなるもんだ、ならないのはおかしいと思って、マダムに「こういうエポワスも売るんですか」と聞いてみたら、「固いのもあるし、こういうのは、こういうのが好きな人が買うから、置いときなさい」と云われて、そーなんだ・・・と目から鱗。
その後、学校の実習でラクティックのチーズの作り方を学んで、柔らかくなったり、ならなかったりする理論を学んで納得。
それ以来、チーズの食べ方は、自分の好きにしていいんだと思うようになった。
筆者はエポワスの味が好きである。
だからスプーンですくえなくてもいい。切って、そのまま食べる。
柔らかくなりすぎると、少し苦みが出るので、パンに塗って食べるのが好きだ。
今回は、熟成に挑戦してみたら、すごくうまくいって、とても嬉しい。
だから、写真を載せてしまおう。
熟成庫に入れて、1週間弱。美味です。 |
今年の9月からぽつぽつ始めたブログを読んでくださっている方たちに、ありがとう!
来年は、もう少し幅広く情報を発信したいと考えている。
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来年は、皆様にとって、よい年になりますように。
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