2014年1月10日金曜日

AOPのチーズ:山羊編 マコネ

ブルゴーニュのチーズというと、エポワスを思い出す人が多いだろう。
実際、エポワスは、ブルゴーニュの広い範囲で生産されている。
しかし、マコンのある地域、ソンネ・ロワール(Saone-et-Loire)は、農家製山羊チーズ生産では、フランスで第一位である。そこで唯一のAOP山羊チーズ、マコネをご紹介しよう。
マコネ作成中!
型から出したマコネ

ちいさなチーズである。
規則によると、規定の熟成が終わった時に、50〜65gである事が義務づけられている。
マコネフレッシュとして売っているものも見かけるが、型出しから10日間は熟成庫に置いておかなければならないので、厳密に言うと、あれはマコネではない。

富士山のような形をしているのは、型がてっぺんを切り取った円錐形のような形をしているから。そして、このチーズもラングルと同じように、反転させないのだ。
同じ型を使った、「ブトン・ド・キュロット」(パンツのボタンと云う名前!)は、型の中で反転させるが、このチーズはしないので、あんな形になる。
ブトン・ド・キュロット
どちらかというと、地元消費である。
日本では、あまり見かけない。
チーズショップで働いていた時に、無理を言って筆者が働いていた農場のマコネを輸入してもらっていた。一時期、渋谷のフェルミエで見かけた事もある。
しかし、あまり一般的ではないようだ。

現在では、生産農家が減って、INAOの資料では10軒の製造農家と書いてあるが、2010年の時点で、地元で7軒と聞いている。
同じAOPでも、シャヴィニョルやサントモール・ド・トゥーレーヌのように、有名なものはいいのだが、あまり有名でないものは、厳しいのだろう。

食べ方は、そのまま食後に食べる事が多い。
レシピも見つけたが、そのまま食べた方が美味しいと思う。
地元では、フレ、ドゥミセック、ブリュテ(青カビが表面に生えているもの)と熟成段階で分かれている。青カビが生えている、というと、ギョッとする人もいるだろうが、これが美味しいのである。固くしまった生地が、ほこほこしていて、ブルゴーニュの白ワイン、サン・ヴェロンやプイイ・フュッセなどと一緒に食べると、絶品。
青カビの生えたマコネ。生地がしまっていて、絶品!

山羊のチーズを敬遠する方が多いが、山羊チーズは、管理が難しい。
日本の店頭では、乾燥しすぎてかちかちになったり、味が辛くなりすぎる事もあるので、ちゃんとした管理をしているところで購入する事をお勧めする。
山羊チーズは、美味しいですぞ!

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